ICLとレーシック、価格を抜きにして選ぶならどちらか — 判断基準を知る

執筆: 江南セントラル眼科 | 公開日: 2026年9月27日

ICLとレーシックは優劣ではなく条件で選ぶもの。角膜の状態・前房の広さ・生活スタイルから判断基準を解説します。

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結論として、「どちらが優れているか」ではなく「どちらの条件に当てはまるか」で選ぶのが基本です。角膜を削るレーシック(スマイルレーシックなど)と、角膜を削らずに眼内にレンズを追加するICL(有水晶体眼内レンズ)は、そもそも仕組みが異なります。近視・乱視の度数、角膜の状態、生活スタイルによって、向いている方式は変わります。

ICLとレーシックの根本的な違いは何ですか

レーシックは角膜表面をレーザーで削り、角膜そのものの形を変えて光の屈折を調整します。角膜という組織を削るため、一度行うと元には戻せません。一方ICLは、角膜には手を加えず、目の中(虹彩と水晶体の間)に専用の小さなレンズを追加で入れる方法です。角膜を温存できるため、必要であれば将来的にレンズを取り出す、あるいは交換するという選択肢も理論上は残ります。

どのような場合にICLを先に検討しますか

同院では、以下のようなケースでICLを先に案内することがあります。

  • 近視の度数が強く(-8.0D以上)、中等度以上の乱視がある場合
  • レーシックで削る角膜の量(切削量)が160を超えると予測される場合
  • 「角膜を削る」よりも「目という臓器をできるだけ温存したい」という希望があり、かつ回復の早さを重視する場合

強度近視の方にレーシックを行うと、削る角膜の量が多くなり、術後の見え方の質(特に夜間の光のにじみ)に影響が出る可能性が高くなります。ICLはこの点で、強度近視の方にとって選択肢になり得ます。

逆にICLを勧めない場合はありますか

はい。ICLは角膜ではなく眼内の構造(前房=角膜と虹彩の間の空間)を使う手術のため、以下のような場合はリスクが高まるとして勧めていません。

  • 角膜内皮細胞の数が少ない場合(内皮細胞は再生しないため、手術で失われると回復しません)
  • 前房深度が2.8ミリメートル以下と浅い場合
  • 前房隅角が25度未満と狭い場合(内皮細胞の損傷や、緑内障発症のリスクが高まるため)

つまり「強度近視だから必ずICLが良い」わけではなく、前房の広さという別の条件を満たしている必要があります。

「価格を抜きにしたら」の答え方

価格を考慮しない場合の判断軸は、次の3点に整理できます。

  1. 度数と角膜の状態(強度近視・角膜が薄い→ICLが選択肢に入りやすい)
  2. 前房の広さ(狭い→ICLは避けたほうがよい)
  3. 回復の早さと生活スタイル(早い復帰を望む・角膜を温存したい→ICLを検討)

いずれの方式も、術前の精密検査(角膜厚・角膜形状、前房深度・前房隅角、内皮細胞数など)の結果をもとに、初めて具体的な適応が判断できます。

よくある質問

Q1)韓国の芸能人はレーシックが多いのに、なぜICLをしない人が多いのですか?

A1)年齢が若く近視度数がそこまで強くない場合、レーシックの適応条件を満たしやすいことが一因として考えられます。ICLは強度近視や角膜が薄いなど、レーシックが難しい条件の方に選ばれることが多い方式です。どちらが「主流」というより、目の条件によって選ばれる方式が分かれると考えるのが実態に近いです。

Q2)ICLは後から元に戻せますか?

A2)レンズを取り出す・交換するという選択肢は理論上残りますが、それ自体も手術です。「簡単に元に戻せる」という前提でなく、慎重な適応判断のもとで行う手術という点はレーシックと変わりません。

Q3)両方の検査を受けてから決めることはできますか?

A3)可能です。角膜の状態と前房の状態を同時に検査し、両方の適応条件を確認したうえで、どちらが向いているかをご案内します。

Q4)ICLとレーシックで回復期間に差はありますか?

A4)同院の目安では、スマートスマイルレーシック・ICLともに翌日から日常生活が可能で、視力の安定までに1週間〜1か月程度としています。レーゼックの場合は保護用コンタクトレンズの装用が3〜5日、視力安定までに1〜3か月程度かかります。回復の実感には個人差があります。

本記事は情報提供を目的としたコンテンツであり、特定の治療効果を保証するものではありません。施術の適応・効果には個人差があり、正確な診断と治療方針は来院後の専門医による検査・カウンセリングを通じて決定されます。

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